あなたに精力うばわれちゃいます!
第1章 風馬牛
逃げようとした私に、先輩は素早く私の右手を捕まえた。
そのままの勢いで、体育館の壁に押さえつけらる形になる。
前にもこんなことがあったような気もする。
「……」
「さあさあ、俺の傷を癒してくれよ〜」
そう言って不純にも、先輩はベルトに手をかけた。
その光景を目の当たりにした私は、太ももに装着されていたホルスターに目をかける。
そして、その中から《あるもの》を取り出す。
「おっ、なんだなんだぁ〜? 水上ちゃんもヤる気かぁ?」
「………って」
「んあァ?そんなに俺のが欲しいのか?」
「目を瞑って!……欲しいです」
「……なっ!(待て待ておい!水上ちゃんってこんなにもち、ち……じょ……だったのか!?しかも、上目遣い気味にそんな要求をされたら……)」
ちっとも目を瞑らない先輩に私は、もう一度声をかけた。
「あ、あの…?」
「っ……!み、水上ちゃぁぁあん!!好きだぁあ!!」
すると急に、私に抱き着こうとしてくる先輩。
ちょうど、先輩の脱げかけのズボンに目が行ってしまう。
そこには、ぴったりなサイズのボクサーパンツが見えて……
「いっ………やあぁぁぁあ!!!!!!!!」