あなたに精力うばわれちゃいます!
第2章 捲土重来
「今のことで、どれだけこいつが傷ついたか。それも病人というハンデがあるにもかかわらずな。……こんな行為も、好きなヤツとしかやりたくないって思ってるかもしれないのに」
恥ずかしいセリフを言って、少し頬を赤く染めたのがわかった。
こんな行為って……朝霧くん、一部始終聞いてたんじゃん…。
イマイチ状況はわからない、なんて嘘つき。
「うっ……ご、ごめんなさい!反省してますっ」
「えっ!?あ、えーっと!大丈夫!未遂で終わったんだから大丈夫!…多分?」
「うわぁぁぁぁあん!!!」
大声で泣き始めると相楽くんは朝霧くんの胸に飛びついた。
よっぽど懐いているのだろう。さっきまでの相楽くんはどこへやら…。
「ああ!もう、くっつくな!俺もこの後の授業行かないといけないから離れろ!」
「じゃあ先輩!途中まで一緒にいぎまじょーーうう……」
「女子かお前は!」
さっきでのムードとは一転、楽しそうな雰囲気で終わって一安心する私。
驚くほどあっさりしていて少しポカーンとしていた。
それにしても………