あなたに精力うばわれちゃいます!
第2章 捲土重来
『今のことで、どれだけこいつが傷ついたか。それも病人というハンデがあるにもかかわらずな。……こんな行為も、好きなヤツとしかやりたくないって思ってるかもしれないのに』
「っうう!!」
カッコよかったなぁ!名言だよこれ。
忘れちゃいけないから覚えておかなきゃ…。
でも、まだ心残りはあるかも…。
……相楽くんのことじゃなくて、朝霧くんが私のことを嫌っている、という点について。
さっきの状況でも、一切私と目を合わせることはなかったし、話も全部相楽くんに向けて言っているだけだった。
だから、話しかけられてはいない。
ただ、間接的に助けられただけ。
多分、さっきの言い分も全て可愛い後輩である相楽くんのために言ったんだと思う。
でも、改めてそう思うと…なんだか、男の後輩相手にも嫉妬してしまう。
ただの憧れのはずなのに、構ってもらえないだけでこんなにモヤモヤするなんて……。
「……私って、よっぽど朝霧くんのこと尊敬してるんだろうなぁ」