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あなたに精力うばわれちゃいます!

第3章 満身創痍

血の痕は主に足についてた模様。
髪がボサボサなのと、服は制服でボタンが取れていることから、俺はある考えにたどり着いた。

俺は身を乗り出して夜宵姉の肩を掴んだ。

「誰にやられた」

「………」

「夜宵姉…?」

「………さんに、」

「え?」

たまたま聞こえなかったため、もう一度聞こうと顔を近づけた。
すると、それに反応してか夜宵姉は固く口を結んだ。
俺は、ますますイライラとし始める。
それは決して、姉に対するものではなく、姉をここまでさせた犯人に対する憤りだ。

「やぁよいいぃぃぃ!!!!なぁーに逃げとんのじゃぁ! まだまだ序の口程度だぞぉ!?」

下のリビングから声を荒らげて父が夜宵姉に対して発言した。
これで確信を持てた俺は、夜宵姉の肩から手を離してリビングへ行こうとした。
だが、そうはいかなかった。
夜宵姉は俺の腕をとっさに掴んだ。

「ダメ…今酔っ払ってるお父さんに逆らっちゃ……」

「それじゃあ俺の納得がいかねぇんだよ!!!」

「っ……じゃあ、じゃあッ……!あたしのこのえぐれた傷を癒してよ!!!ねぇ!!」

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