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あなたに精力うばわれちゃいます!

第3章 満身創痍


「それとね、もう一つ平気な理由があるの」

「…何だ?」

すると夜宵姉は俺に顔を近づけた。
反射的に俺は目を瞑ってしまい、視界が真っ暗になる。
何をされるのだろうか、と覚悟して待っていると、唇に柔らかなものが触れた。
ねっとりと、上唇と下唇を割って舌が入ってくる_____。
俺は驚愕して、思わず上半身を起こした。
同時に、姉の肩を掴んで行為をねじ伏せる。

「そういうとこ」

「……」

「女から襲われても、一旦静止する力を持ってる。…あくまでも一旦なわけだけど」

「それって大丈夫なのか…?」

「どうだろうねぇ」

ふふ、と笑ってみせる夜宵姉。
……俺には「精力を吸収する力」が宿っている。
それも、「性」に関してのものなのに、こんな俺を前にして平気でいられる夜宵姉の方がよっぽどすごい。
いつ襲われてもおかしくないのに…。

「(この血を受け継いだものは、ある程度の精力を蓄えないといけない。蓄えなければ、狼のように暴走し、大量の女を巻き添えにして、悲しませる)」

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