ペットではなく家族です。
第10章 葉子の想い
寛一「体調はどう」
葉子「良い感じ、薬の効果なのかすごい
体が楽」
寛一「そっか、良かったな」
葉子「うんっ」
新薬に変えて数日
葉子の体は劇的に元気になり
この調子でいけば月末に退院も可能な程
元気になっていた
葉子「寛一、こっち来て」
寛一「?」
葉子「もっと…もっとこっち…」
寛一「どうしたんだよ」
葉子「…」
体調が良いからか
珍しく寛一に甘えてきた葉子
椅子に座るのではなくベッドに上がり
自分の横に来るように
手招きした
寛一「どうした?」
葉子「…抱きしめて…ギュッと…」
寛一「こう?」
葉子「弱いよ…もっと強く…」
寛一「じゃあこう?」
葉子「もっと…」
寛一「ん、じゃあこれくらい?」
葉子「…ぅんっ…」
寛一「…」
求められるまま
葉子の体を強く抱きしめた寛一
葉子の香りに懐かしさを感じながらも
こんなにも痩せたかと驚く程
葉子の体はやせ細り
寛一「…葉子っ」
葉子「…」
今にも壊れてしまいそうだった