ペットではなく家族です。
第4章 ケンの場合
タクミ「嫌い、大っ嫌いだ…」
ケン「タクミ…」
タクミ「…」
嫌い嫌い、大嫌い
自分の上をいく奴はみんな嫌い
でも本当は
本当に一番嫌いなのは自分
こんな自分が一番嫌い、大嫌いだった
ケン「タクミ」
タクミ「うるさい、話し掛けんな…」
ケン「タクミが俺を嫌いでも俺はタクミ
が好きだよ」
タクミ「何それっキモっ…」
ケン「一番好きっ」
タクミ「どうせ俺が飯くれるからだろう
他の奴がやったらどうせ…」
ケン「違うよ」
タクミ「あっ!!」
腕を掴まれ
グッと距離を縮められた
女みたいに細い腕なのに意外に力が強く
離れられなかった
ケン「…違う」
タクミ「けっ…ケン!?」
ケン「飯くれるからじゃない、タクミだ
から俺…」
タクミ「ま、ちょっ」
ケン「ずっと…こうしたかった…」
タクミ「待、んぅッ!!」
必死に逃げようとするが逃げられず
強引に唇を奪われたタクミ
男とキスするなんて
気持ち悪い
気持ち悪い、はずなのに…
タクミ「ンッ…ぁ…んぅ…っ…」
ケン「…タクミ」