秘密のおとぎ夜話
第15章 【赤ずきん】壁の向こう
赤ずきんはその場に凍りついたように
動けなくなった。
声がまた聞こえる。
「ダメ…ああ、怖いの…」
「大丈夫。目を開けて、僕だけを見て。
オオカミはもういない。
安心して……僕に身を任せて……」
聞き慣れた声。
でも、聞いたことのない優しい話し方…
「あっ…そんな、とこ…っ」
「オオカミには、ここは触られた?」
「いいえ…
うまそうだ、ちょっと前菜にって言って…
私の口と、あそこだけ…
うううっ…」
黒髪の、きれいな人を抱きしめて
片手で胸を愛撫する
従兄が見える。
見たくないのに、赤ずきんはその光景から目をそらせずにいた。
………………………………
それから何分、いや何時間そうしていたのか、
赤ずきんには分からなくなっていた。
つま先が冷えて、痛んだ。
時間をかけて優しく相手をなだめ、
快感を与えていく従兄を
赤ずきんはただ見ている。
「はあ、はっ…あっ……」
「気持ちいい?それでいいんだ、
ほら、僕だけを感じて―――」
「そこ、気持ちいいのっ…あああ…」
「今朝のことは…悪い夢だよ…
治療が終わったら君は元通り…
すべて忘れるんだ」
ゆっくりした動きで深く貫きながら、
女の人の身体全体を包み込み
唇以外のあらゆるところに
口づけを落としていく従兄。
徐々に高くなる女の人の鳴き声。
「も、いく、いっちゃう…!」
「僕もっ…出すよ」
その瞬間、赤ずきんは森の外へ向かって
走りだしていた。
動けなくなった。
声がまた聞こえる。
「ダメ…ああ、怖いの…」
「大丈夫。目を開けて、僕だけを見て。
オオカミはもういない。
安心して……僕に身を任せて……」
聞き慣れた声。
でも、聞いたことのない優しい話し方…
「あっ…そんな、とこ…っ」
「オオカミには、ここは触られた?」
「いいえ…
うまそうだ、ちょっと前菜にって言って…
私の口と、あそこだけ…
うううっ…」
黒髪の、きれいな人を抱きしめて
片手で胸を愛撫する
従兄が見える。
見たくないのに、赤ずきんはその光景から目をそらせずにいた。
………………………………
それから何分、いや何時間そうしていたのか、
赤ずきんには分からなくなっていた。
つま先が冷えて、痛んだ。
時間をかけて優しく相手をなだめ、
快感を与えていく従兄を
赤ずきんはただ見ている。
「はあ、はっ…あっ……」
「気持ちいい?それでいいんだ、
ほら、僕だけを感じて―――」
「そこ、気持ちいいのっ…あああ…」
「今朝のことは…悪い夢だよ…
治療が終わったら君は元通り…
すべて忘れるんだ」
ゆっくりした動きで深く貫きながら、
女の人の身体全体を包み込み
唇以外のあらゆるところに
口づけを落としていく従兄。
徐々に高くなる女の人の鳴き声。
「も、いく、いっちゃう…!」
「僕もっ…出すよ」
その瞬間、赤ずきんは森の外へ向かって
走りだしていた。