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桜舞 〜刀剣女士、百華繚乱!〜

第3章 出陣の記憶

「はぁ・・・」

冷たく虚しさの宿る吐息を零し、蜜姫は下していた栗色のくせ毛を

白いか座地紐で束ねる。

(わたしへの信頼が壊れるのも、わたしの元主のことが露見するのも・・・時間の問題だわ。)

「きっと、わたしが考えているよりもすぐなのでしょうね・・・」

誰に聞かせるまでもなく、ひとりごちる。

それから自身を嘲るような、苦い笑みを浮かべた。

「準備はできたわよ。そこに居るのでしょう・・・薬研殿。」

襖を開けて入って来たのは、薬研だった。

「蜜姫、清光の旦那に何か言われたのか?」

「え・・・」

「さっき、あいつに何か「そうだとしても、貴方に何の関係があるというの?」

薬研の言葉を遮るように、彼女は言う。

「わたしは・・・ただ、貴方たちと上手くやっていけたらと、そう思っているだけよ。」

「なら、清光の旦那のことは?」

「・・・!!過剰な世話焼きなのね、貴方は!」

彼女はそう言うと、居間の方へ走り去って行った。

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