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あなたと私、あと恋と

第2章 ホストと私、あと猫と

「お、おとこ?」

「そう男、僕の元カレ」

元カレ?えっ、お付き合いしてたの⁉

「お付き合いされてたんですか?」

私の聞き間違いだよねぇ

「らしいね」

ん?

「らしい?」

「僕は付き合ってる気なんてなかったんだけど向こうはその気だったらしいよ」

……最低だこの人

「それがストーカーされる原因なんじゃ?」

「そんな理由でストーカーされるわけないじゃん」

そうかなぁ絶対理由はそれだと思うんですけど…

「じゃあ別れた原因は?」

もしかすると別れた原因でストーカーされてるのかも

「だってあいつネチネチうるさいしそれに僕飽きたんだよねってふつーに言っただけなんだけど」

「それが原因ですよッ!バカな私でもわかりますよ!」

自分でバカって言ってて悲しくなってきた

「えっそうなの?」

「そうでしょ!あなたこそバカなんですか⁉」

「はぁ?今僕に向かってバカって言った?投げ飛ばされたいの?」

ひぃぃぃッ!

「ごめんなさいッ」

あっ、でも

「あなたがストーカーされる理由はわかったんですけどなんで私が?」

私は別に強いわけではないので

「私ストーカーさんとバトルことはできません」

「この話のなにを聞いてあんたが拓人とバトルことになるの?」

「拓人ってだけですか?」

「ストーカーの名前笹原拓人って言うの」

ヘェ〜

「で、私は戦う以外どうすれば?」

「僕の彼女役をして」

「彼女役をですか?」

「拓人から手紙がきてたんだけど僕に新しい好きな人が出来るまででいいからまた付き合って欲しいってそれでもし僕に新しい好きな人がいるんだったら明日近くのカフェに連れて来いだって」

「それで私に彼女役になれと」

「そう困ってる僕の前に家を探してる君がいた、だから声をかけたそれだけ」

それだけって、もっとちゃんと考えなよ

「だからさぁ、君にはお得な話なわけ」

確かに私には得な話だ

「だから僕の彼女になりなよ」

「しょうがないなぁ、付き合ってあげるよ」

「投げ飛ばすよ」

「ごめんさぁぁぁぁぁあい」

私はその日人生ではじめて全力の土下座を披露したと同時に一日もたたずに彼氏ができました

天国の母上父上、こんなおかしな娘に育ってしまい申し訳ございましぇん



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