捕らわれて…恋。
第2章 母ボス
───ホカホカ
「召し上がれ」
細く綺麗な手がスッと前に伸びてきた。
私の前にお皿を置く
「うっわぁ………何これ!すんごい美味しそう!」
「何って…カレーだよ。」
不思議そうにエプロンを外すギン。
「いや、知ってるけど。……私料理出来ないし、作ってくれる人もいないから。いつもレトルトなんだ」
寂しいわ…
なんか涙まで出てきそうだわ…
「………独り身のとこ邪魔してごめんね。」
あん?
こいつ…ちょっと笑ってやがる。
「イヤミにしか聞こえないんですけど。」
「はいはい。はやく食べて。」
くっそぉ…
『え…姉さん独りなんスか(笑)』
ゴキン
「いただきます」
きっちりと手をあわせてカレーを掬う。
『うわぁぁぁぁ!猫又次ぃぃぃ!』
『なんか首がおかしい!』
『だっ誰か救急車!』
『いや、俺ら指名手配中だから!』
『うわぁあぁぁぁああぁあ!』
「…美味しい!」
とろとろであつあつのカレーは絶品だ。
ギンは料理上手だなぁ…
そんなことを考えていた。
…後ろは大惨事だった