
素晴らしき世界
第31章 向かい合わせ
「いいじゃん?
和也も大丈夫だって言ってるし……」
潤も引き留めてくれるけど、
俺はエレベーターへと向かう。
「いいよ。潤はゆっくりしてっていいから」
エレベーターの開く隙間から
人の姿が見えたので少しだけ横にズレた。
「やべっ、緊張する」
「いつものコーヒ―……」
「ホントに俺、ついて来ていいんですか?」
……えっ?
聞き覚えのある声に俺は押し黙った。
「あっ、ニノ!もしかして待っててくれたの?」
俺の横を通り過ぎていく男性。
「大野さん、わざわざありがとうございます」
会話からして、さっきお見舞に来るって
言ってた和也くんの仕事の先輩だ。
そして目の前で立ち尽くす人。
その人は俺がさっき聞こえた声で
思い浮かんだ人と見事に一致している。
「まさ…き」
「「えっ?」」
「しょ…う」
「えっ?」
「「「えぇぇぇぇぇぇぇ!」」」
「ちょっと、皆さん!
赤ちゃんが寝ているので静かにして下さい」
「あっ、すみません」
和也くんの謝る声が聞こえる。
俺も謝らなきゃ……とか。
看護師さんの声の方が煩くない?……とか。
思い浮かぶことは色々あるのに、
それを言葉にすることが出来ない。
ただ目の前の雅紀をジッと見つめている。
そして雅紀も俺をただジッと見つめる。
「立ち話もあれだし……部屋に行きませんか?
潤、ゴメン先行ってて?飲み物買ってくるから」
「わかった。じゃあ……案内しますね」
「はい、ありがとうございます」
潤と大野…さん?は部屋に行くみたい。
俺は……どうすればいい?
「おいっ……おいっ!」
「えっ?」
ポンポンと後ろから俺の肩を叩く。
「行くぞ」
潤は俺の腕を掴んで引っ張っていく。
「相葉くんも行くよ?」
スッと俺の横を通る姿を追いかけると、
躊躇いもなく雅紀の腕を掴んだ。
「いや、俺は……」
潤に引っ張られながら、
行く事を躊躇う雅紀の腕を
掴む手から視線を離せないでいた。
和也も大丈夫だって言ってるし……」
潤も引き留めてくれるけど、
俺はエレベーターへと向かう。
「いいよ。潤はゆっくりしてっていいから」
エレベーターの開く隙間から
人の姿が見えたので少しだけ横にズレた。
「やべっ、緊張する」
「いつものコーヒ―……」
「ホントに俺、ついて来ていいんですか?」
……えっ?
聞き覚えのある声に俺は押し黙った。
「あっ、ニノ!もしかして待っててくれたの?」
俺の横を通り過ぎていく男性。
「大野さん、わざわざありがとうございます」
会話からして、さっきお見舞に来るって
言ってた和也くんの仕事の先輩だ。
そして目の前で立ち尽くす人。
その人は俺がさっき聞こえた声で
思い浮かんだ人と見事に一致している。
「まさ…き」
「「えっ?」」
「しょ…う」
「えっ?」
「「「えぇぇぇぇぇぇぇ!」」」
「ちょっと、皆さん!
赤ちゃんが寝ているので静かにして下さい」
「あっ、すみません」
和也くんの謝る声が聞こえる。
俺も謝らなきゃ……とか。
看護師さんの声の方が煩くない?……とか。
思い浮かぶことは色々あるのに、
それを言葉にすることが出来ない。
ただ目の前の雅紀をジッと見つめている。
そして雅紀も俺をただジッと見つめる。
「立ち話もあれだし……部屋に行きませんか?
潤、ゴメン先行ってて?飲み物買ってくるから」
「わかった。じゃあ……案内しますね」
「はい、ありがとうございます」
潤と大野…さん?は部屋に行くみたい。
俺は……どうすればいい?
「おいっ……おいっ!」
「えっ?」
ポンポンと後ろから俺の肩を叩く。
「行くぞ」
潤は俺の腕を掴んで引っ張っていく。
「相葉くんも行くよ?」
スッと俺の横を通る姿を追いかけると、
躊躇いもなく雅紀の腕を掴んだ。
「いや、俺は……」
潤に引っ張られながら、
行く事を躊躇う雅紀の腕を
掴む手から視線を離せないでいた。
