
妄想世界
第1章 目隠しプレイ
***
「やだっ、これ…やぁ」
視界を覆う布に触れ、これ、を示す。
「外したら駄目だよ」
俺を縛るのは、声の命令だけ。
外そうと思えば、いつでも外せる。
でも、逆らえない。
「ぁ、あっ…んぅ」
手の甲を口に当て、声を抑える。
男なのに、女みたいな声を出すのが恥ずかしい。
でも涼さんは俺が声を抑えるのが気にくわないようで、
「裕斗、声聞かせて」
と、毎回言ってくる。
「や、だ…っす…」
「仕方ないなぁ」
「っあ!…ふぁ」
指を口内に突っ込まれ、犯す様に這い回る。
だらしなく口の端から、唾液が溢れ落ちるのが分かった。
「噛むなよ?」
モノと上顎を擦られ、どちらもの快感に限界が近かった。
いつもより自分の声が聞こえ、それさえも一つの興奮に変わる。
「あっ、…もぉ、イきひゃ…ッ」
「いいよ、イっても」
いつもより敏感な体は、いつもより速く果てた。
「あ、ふあぁっ…!!……ッは、はぁ…あ…」
下着に白濁を吐き出せば、肩で息をして、脱力し後ろの相手にもたれる。
「パンツぐちょぐちょ…」
クス、と相手の笑い声が聞こえ、口から指を抜き取られる。
唇と指の間に、銀の糸が引いた。
「腰を浮かして」
イった後で反抗する理性も無く、素直に従い下着を脱がされる。
「糸引いてる、やらしい」
つん、とモノの先端をつつかれ肩を跳ねさす。
見えないけど、自分のソレと下着の間に白い糸が引く様子は安易に想像出来て、更に羞恥が募る。
下着を完全に脱がされれば足を開かされ、相手の足に掛けられ、閉じようと思っても閉じれない。
「慣らすよ」
入り口に宛がう指はすっかり冷たさが減ったが体内に比べればまだ冷たく、ひや、としながら指がナカに侵入していく。
「っ、涼さ…痛い」
「力抜け、ゆっくりするから、な?」
びくっ、と足を反応させ、相手の服を掴む。
生理的な涙で目隠しが滲む。
さっき出した精液がローションの代わりになって、少し滑りは良かった。
「涼さっ、ぁ…」
指一本を飲み込めば、二本目もナカに入れられる。
「っあ、…」
声が、音が、二人きりの静かな部屋に響いて、いやらしく感じる。
ナカで指が動く、気持ちいい場所を的確に、擦って来る。
「ひゃ、あっ、ぁ…涼さ、っ」
服を掴む手に力が入り、相手の服に刻まれるシワがいっそう深くなる。
