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一カラ始めよう

第2章 37.3℃



カラ松「 俺は此処にいたいから、此処にいる 」


一松「 はぁ!!?いたって何も楽しくないだろ! 」


カラ松「 関係ないだろ、俺の意思で此処にいることに決めたんだから 」



カラ松はいつもの痛々しい笑いじゃなく、素の笑い顔でそう言った。


ほんと馬鹿だね。


一松「 はぁ...好きにしなよ 」


カラ松「 うん、そうする 」


一松「 うつっても知らないから 」


カラ松「 そしたら今度はお前に看病してもらうから大丈夫だ 」


一松「 え、やだよめんどくさい 」


カラ松「 ...!?つ、つれないこと言うなよマイブラザー.. 」




カラ松は3分程グズグズした後で、タオルを絞って俺の額にのせてくれた。


カラ松「 気持ちいいか? 」


一松「 お前にしてはいいできの気持ち良さ 」


カラ松「 く...っ!なら、いいんだ 」


一松「 ...!? 」



カラ松は俺の頭を優しく撫でてきやがった。


満足そうな笑顔で。


一松「 ... 」




まあ、たまにはこういうのも悪くない。


...悔しいけど。






カラ松「 一松 」


一松「 ん、なに 」


カラ松「 風邪治ったら、たまには2人で出かけよう 」


一松「 ...ん 」


カラ松「 だから早く良くなれよ? 」


一松「 ......ん 」







やばい。









また、カラ松アレルギーが発症してきた。



鼓動が次第に大きくなってきた。


これ、聞こえたりしないよね。





コイツの笑顔とか、泣き顔とか、素の表情とか思い出す度に心臓が苦しくなる。


ホントになんだこれ。


なんなんだこれ。





苦しい。






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