
LIP
第1章 閉じた心
体がくすぐったい。
みゆ「(あっ・・・
寝ちゃったんだ・・・)」
薄めで目を開けると
私の上に優くんが覆い被っていた。
とっさにまたすぐ目をつぶり
混乱する頭を落ち着かせようとした。
みゆ「(何・・・
してるの・・・?)」
何故か見ちゃいけないような
起きちゃいけないような気がする。
薄めを開けた時
まだ外は明るかった。
きっと寝に入ってそんなに立っていないだろう。
という事は、この家には今
優くんと2人きり。
体をゆっくり優くんの手が這う。
もちろん私には
男に体を触られた事なんてない・・・。
少なくともこんな風には。
どうしたらいいか分からない不安と、
このままじゃダメだという焦り。
それに混じり不思議な気持ちが湧いてくる。
そこには確かに居た。
否定したくても否定できない。
【まんざらでもない自分】
服の中に手が入り込んだ瞬間、
駄目だ!!とハッキリした自分に気づいた。
みゆ「う・・・ん~~」
とっさに寝返り作戦。
そしてゆっくりと
あたかも今、起きたように振舞った。
みゆ「・・・
あれ?
私寝ちゃってた?」
優「・・・
そう・・・みたいだね。」
すごく微妙な空気。
お互いそれ以上言葉が出ないまま
動けなかった。
みゆ「・・・
やっぱ今日帰るわ~
まだ眠いしっ!
秋ちゃんには明日くるって
伝えといて。」
優くんの返事を聞く前に足早に
おばあちゃんの家を出た。
返事してたのかもしれない。
でも今の私には聞こえない。
自転車にまたがって
何も考えず家に向かった。
あいかわらず誰も居ない家に
初めてホッと心が落ち着いた。
家に入ってすぐ
私は大声を出して泣いた。
第一章 閉じた心 -完-
みゆ「(あっ・・・
寝ちゃったんだ・・・)」
薄めで目を開けると
私の上に優くんが覆い被っていた。
とっさにまたすぐ目をつぶり
混乱する頭を落ち着かせようとした。
みゆ「(何・・・
してるの・・・?)」
何故か見ちゃいけないような
起きちゃいけないような気がする。
薄めを開けた時
まだ外は明るかった。
きっと寝に入ってそんなに立っていないだろう。
という事は、この家には今
優くんと2人きり。
体をゆっくり優くんの手が這う。
もちろん私には
男に体を触られた事なんてない・・・。
少なくともこんな風には。
どうしたらいいか分からない不安と、
このままじゃダメだという焦り。
それに混じり不思議な気持ちが湧いてくる。
そこには確かに居た。
否定したくても否定できない。
【まんざらでもない自分】
服の中に手が入り込んだ瞬間、
駄目だ!!とハッキリした自分に気づいた。
みゆ「う・・・ん~~」
とっさに寝返り作戦。
そしてゆっくりと
あたかも今、起きたように振舞った。
みゆ「・・・
あれ?
私寝ちゃってた?」
優「・・・
そう・・・みたいだね。」
すごく微妙な空気。
お互いそれ以上言葉が出ないまま
動けなかった。
みゆ「・・・
やっぱ今日帰るわ~
まだ眠いしっ!
秋ちゃんには明日くるって
伝えといて。」
優くんの返事を聞く前に足早に
おばあちゃんの家を出た。
返事してたのかもしれない。
でも今の私には聞こえない。
自転車にまたがって
何も考えず家に向かった。
あいかわらず誰も居ない家に
初めてホッと心が落ち着いた。
家に入ってすぐ
私は大声を出して泣いた。
第一章 閉じた心 -完-
