
LIP
第2章 出会い
いつも友達が出合い系で
男と約束をし、人数を決め
時間が厳しくない子を一緒に
誘って行く。
私はいつも人数調整分。
つまり誘われたら行くし、
無いときは出合い系はしない。
私自身が出合い系をしたことが無かった。
そんなある日、
友達の1人が
「みゆもやってみなよー!
書き込めばいっぱい来るから
その中の1つだけ選ぶだけ。
条件良い人にすればいいよ。
あっ名前は偽名ね(笑)」
友達に言われるがまま
募集のスレッドを立てた。
【みき】
今日夜遊べる人募集!
10代だよー♪
ご飯ゴチしてくれる方だと嬉しいな。
写メ交換◎
けどそっちから送ってくれたらね!
書き込んだ瞬間、
メールの着信音が止まらなくなった。
慌てふためく私に
女子たちが群がってきて
アドバイスをする。
パニックになりながら
誰にも返信せずにいた。
さやか「みゆってウブだよね。
もしかして処女!?」
女子たちが私に
どうなの?処女なの?と問い詰めてくる。
実際、処女だった。
よくよく考えて
男とそんなことするなんて
考えたくもない。
優くんの事もあって
モヤモヤしたまま黙ってしまった。
女子「処女なのか・・・」
みんな声を揃えてニヤニヤしていた。
そこで私は思った。
みんな経験済みなの・・・?
えっまだ16歳なのに?
ありえない・・・
いつ?
また頭の中がパニックになる。
女子たちが楽しそうに
「みゆって誘えばくるし
違うと思ってた(笑)
じゃぁ出合い系書き込みは
早かったかな~(笑)」
と少し馬鹿にしたような
下に見られているような気持ちになった。
でも本当に
書き込みはハードルが高かった。
友達が作ってくれた書き込みも
メールがくる速度と多さにも
戸惑っていた。
さやか「まぁ、出合い系で
彼氏ができるとイイね!
うちらもそれが目的だし。
彼氏論外にはご飯奢らせて
終わりだけど(笑)」
チャイムが鳴り
みんな席に戻っていった。
少し顔は火照っていた。
みゆ「(熱い・・・
彼氏なんて、
いらないよ・・・)」
そう思いながら50件程きたメールを1つ1つ読み漁っていた。
