君が書く手紙
第2章 ドナーを探して
街に出ると、人が賑わっていて騒がしかった。
季節はもう、冬。
クリスマス一色な街中はどこを歩いてもツリーが売られていたり、
高そうなアクセサリー屋さんがせいを出していたり、
クリスマスにちなんで野菜やお肉なんかの食品も安くなっていたり・・・。
なんだかもうこの空間にいるだけでウキウキしてくる。
私はこの季節感が大好き。
祐輔と並んで商店街を歩くと、
祐輔はきょろきょろと目を泳がせた。
「で?あんた何を買いたいとかあるの?」
「えっ!あの・・・えっと・・・」
私が聞くと、祐輔はさらに目を泳がせてしどろもどろになった。
しばらく何かの葛藤と戦ってたのか、覚悟を決めたようで
一つのアクセサリーショップにずかずかと入っていった。