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キミが欲しい。

第5章 stage5〜欲張りで強がり〜

ん?なんであたし今ほっとした?


自分の気持ちに自分で頭を捻りながらああっと思い出した様に手をポンと打つ


『玲から聞いたんだけど、昨日の変質者の件..ありがとう。なんかしてくれたんでしょ?』



「あぁ、あれはたまたま通りかかったら体育館前に変なやついたから学校の奴らに言っただけだよ。」


頭をポリっとかきながら健はそっぽを向いた

その仕草に可愛さを感じたひなのはあははと小さく笑う


『そうなんだ〜。たまにはいいことするじゃん!た・ま・に・は!』


健のほっぺをツンツンとつつきながらひなのが覗きこむ


あらら、耳まで真っ赤だなこりゃ。


男のこういう仕草はなんとも母性本能をくすぐるもので更にいじめたくもなるものだ


「あのさ..」


ツンツンしていた人差し指をギュッと握られる


握られた手の間でしばらく見つめあいながら2人の間を風が吹いた


『なぁに?真面目な顔して。』


きょとんとひなのはおどけてみせる

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