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キミが欲しい。

第7章 stage7〜惹かれ愛、迷い愛〜

「なぁに?」

『あの..木次くんとはどういう関係ですか?』


目の前で瑠璃は大きく目を見開いた

やばっ、ストレートすぎたかな...


だって、気になるんだもん。


真実を知ることは少し怖いけど、あの抱きしめ方はそこに何か感情がなければあり得ない


「木次くんのこと、好き?」


ー⁉


瑠璃は座っていたイスをギシっと大きな音を立てた


好きか
嫌いか

そんなの決まってる


『..好き..です。』


これがあたしの精一杯の答え

たとえあの行為に愛がなくても


瑠璃とひなのの間に沈黙が訪れ、一瞬瑠璃の瞳が冷たく濁った


「そうか..。恋愛するのはいいことよ?」


またにこっと微笑むとイスから立ち上がった


キーンコーンー


授業の終わりを知らせる鐘がなる


「高橋さん、次の授業は出られそう?」

『あっ、はい。』


くるくる変わる瑠璃の表情に気を取られ、ぼーとしていた

放課後は部活もあるから行かないと..。


ひなのは失礼しますと保健室を後にした


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