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ツインテールの君

第1章 聖夜の宴のデザートは?








 宴の名残がそこはかとなくほのめく部屋に踏み入るや、すみれがもう一人の滞在者の姿を求めた。


 せりはは、國佳が頼んで既に雛子の部屋へ向かった後だ。


 …──私達がお喋りしたら、彼女、十分に眠れなくなるから。

 國佳のもっともらしい言い分に、すみれは疑いを知らない顔で頷いた。



 湯沸しポットで紅茶を淹れて、さっきとは違うフレーバーを楽しんだ。


「すみれちゃん」


 蜂蜜とブーケのフレーバーが口内に華やいでいる内に、國佳はすみれの顎を捕らえて唇近くを唇で撫でた。


「っっ……?」


「吃驚した?」

「おっ……どろかさないで、下さい……」

「そうね。驚けるような余裕もなくしてあげるわ」

「っ、むんん」


 何かしらの抗議を訴えかけた唇を、キスで塞いだ。

 國佳は逃げかけるすみれの腕をぐいと引き、ボレロのボタンを片手で外した。

 見かけより大胆な丘陵に、ブラウスごと掴んで揉む。


「んっ……あうぅ……はぁっ」


 想像以上だ。

 天衣無縫の精神の器に備わる二つの果実は、華奢な子兎同然の体躯を飾るにしては奇跡に等しいサイズがあった。

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