ツインテールの君
第2章 えろかわ。
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閉店後、國佳は私宅のマンションに、少女を一人、連れ帰った。
年のほどは十代後半、透き通るように白い肌は積もりたての雪のようにまばゆく潤い満ち満ちており、その容姿は精巧な砂糖菓子を彷彿とする。
この美少女は、名前を桃兎すみれ(ももとすみれ)という。國佳が特に親しくしている顧客だ。
遡ること二時間前、國佳とせりは、そして花井によるなごやかな歓談の場にすみれが見えた。
そこで國佳は定時までの一時間近くの間、すみれに近くで一時間待っていてくれるよう頼み込んだのだ。
帰路の途中、國佳はすみれに、花井の話がどれだけ自分に甘美な想像をかきたてたかを熱弁した。
美少女が、エプロン姿で、自分のためにクッキーを焼く。…………
國佳はそうしたシチュエーションに、とてつもなく惹かれていたのだ。
「それで……社長さんのお話を聞いて國佳様がむらむらしちゃってたところに、すみれがお店に行ったんですかぁ」
後方から笑い声がした。
國佳はクローゼットの扉を閉めて、鈴を転がすようなソプラノの声に振り向いた。
すみれがすっかりソファで寛いでいた。
ツインテールの長い黒髪。すみれのもっちりとしていながら華奢な肢体を、『Failieta Milk』で見立てたピンク色のカットソーとサロペットがひとしお可憐に引き立てている。