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不透明な男

第7章 違和感


なんだか最近痩せた気がする。
ちゃんと食べないといけないなと冷蔵庫を開けた。



液体ばっかじゃん…

こんなの見せたら絶対怒られるな…



冷蔵庫には飲み物位しか入ってなかった。

まあ、まともに買い物にも行ってないんだから当然か、と俺はスーパーに出掛けた。







…ぞくっ

ん?なんだ?

まさか、さっきの…



ねっとりとした視線を感じ、俺は小走りになる。

なかなか振り切れないその視線を撒こうと薄暗い路地裏へ逃げ込んだ。
はぁ、はぁと少し肩で呼吸をし、息を潜める。



◇「…智」

智「!」


急に肩を掴まれた。


◇「なんで逃げんだよ…」

智「あ…松本…くん?」


それは、この間の松本潤という男だった。


◇「何その他人行儀」

智「あ、いや…」


潤という男は、俺を壁に押し付けて顎を掴む。


◇「なんで電話に出ないの…?」





この間の松本潤とは雰囲気が違っていた。


それは、別人と言ってもいい程に冷えた瞳だった。





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