
不透明な男
第1章 記憶の無い男
男「お前…やっぱりそうだ…」
智「ん…な、にが…っ」
男「お前、やっぱり俺の事が好きなんだよ。」
智「…え?」
男は眩しいものでも見るように目を細めて俺を見る。
智「ん…あ…あっ」
いきなり貪るように胸に吸い付いたかと思えば、丁寧に突起を舌で転がす。
智「あ…ぁ…やめ…っ…んっ」
男「大丈夫だ。怖がるな。」
智「は…っ…ぅ」
あがる息が止まらない。
男「俺が嫌なら…、男がダメなら、お前は今頃俺をぶっ飛ばして逃げてるはずだ。」
智「はぁ…はぁ…」
男「そんな奴が眉間に皺を寄せて虚ろな目で俺を見ているはずがない。」
そう言うと、掴んだ手はそのままに男の頭が俺の腹の方へと降りていく。
脇をしゃぶり、脇腹を舐め上げ、みぞおちを通り、薄く付いた腹筋の割れ目を舌でなぞる。
男「ずっと…ずっと、こうしたかったんだ…。」
