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不透明な男

第8章 序章


兄「あっ…智?」


俺は松兄ぃを俺の中に埋めたままむくっと起き上がった。
松兄ぃの上に跨がる形になると、俺は松兄ぃを押し倒す。


智「まだだよ…」

兄「え…?」

智「足りないって言ってんじゃんか…」


松兄ぃの塊に俺の内壁を擦り付ける。


兄「あ…さ、智…」

智「もっとだよ…松兄ぃ…」


俺は松兄ぃの首に貪りつく。
ぴちゃぴちゃと吸い付いて鎖骨に舌を這わす。


兄「どうした…、ぁ…」

智「松兄ぃまだ1回もイッてないじゃんか…」


俺は松兄ぃを見下ろしてペロッと紅い舌を覗かせる。


智「今度はおれがイカせてあげる…」


そう言うと、俺は目を細めて松兄ぃに近付く。
柔らかく唇を重ね、そのまま深く落とす。


智「ん…ふ…」


松兄ぃの舌に吸い付きながら、腰を振る。


智「んぁ…ふ、んぅ…」

兄「あ…智…」


何故こんな事が出来たのだろう?
自ら腰を振るなんて、女とする時とは勝手が違う筈なのに。
何故か俺の腰は自然と動いていく。


智「んっんぅ、は、はぁっ」

兄「あ…駄目だ、智、動くな…っ」


俺の下で顔をしかめる。
その顔を見た俺は、更に激しく腰を振る。


智「んぅ、あ…っ、ん、っ」

兄「こら…っ、や、めろっ」


俺の腰が掴まれる。
俺は動けなくなった。


兄「もうイッていいのか?」

智「いいよ…」


松兄が起き上がる。
対面に座る形になると、松兄ぃの俺の腰を掴む手に力が篭った。


兄「嘘を付くんじゃない…」

智「あっ!」


松兄が俺の熱を掴む。
それと同時に激しく腰を打ち付ける。


智「ん!あっあ、あっ」

兄「もっと欲しいって言えよ…」

智「あっ、あ、あっ、ま、松に…っ」


頭が白くなっていく。
俺の熱を弄る手が気持ちよくて、内壁に打ち付けられる熱が堪らなくて、頭がクラクラする。


智「んっ、ん、はっ、はぁっ、あっ」

兄「可愛いよ…智…」


俺の耳を撫でる舌が気持ちよくて、脳に囁く声が痺れて。


智「あ…っ、も、もう…」


この瞬間は、苦しみを忘れる事が出来たんだ。


智「あ、ああっ、…っく…」




ずっと、このまま忘れられればいいのに…






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