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不透明な男

第8章 序章


松兄ぃは、俺の上に跨がったままバサッと床にジャケットを放り投げた。
荒々しい手つきでネクタイを抜き取ると、首元のボタンをいくつか外す。

俺の背中に素早く手を差し入れると、俺をぎゅっと抱き締めながら熱い唇で身体に吸い付いてくる。


智「…あぁ…っ」


隙間なく抱き締められた身体に、熱く濡れた舌が這い回る。
それだけで俺はゾクゾクと震え、顎を仰け反らせてしまう。


智「…っ、ん、はぁ…」

兄「可愛いよ…、もっと聞かせてくれ…」


俺のジーンズをずらすと、松兄ぃの手で拾いきれなかった体液にまみれた俺が晒け出される。
イッたばかりの俺の下半身は、まだぐったりと自分の腹に凭げていた。


智「あ…、まって、拭かなきゃ…」

兄「そんなもん必要ねえ…」


そう言うと、飛び散った白濁を舐め取る様に俺の腹に舌を這わす。


智「あ…っ、だ、だめだよ…汚い…」

兄「俺が綺麗にしてやる…」


俺の腹を丁寧に愛撫すると、少し膨らんできた俺の下半身にも舌を這わせにかかる。


智「…っ、だ、だめだっ…て」

兄「心配するな、今すぐ元気にしてやるよ」

智「ちょ…な、なに言っ…て、んぅっ」


焦る俺を見た松兄ぃは、愉しそうに微笑んだ。





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