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不透明な男

第10章 視線


A「顔が熱いぞ成瀬…。水、飲むか?」

智「ん…っ、んぅ」


俺の顎を掴むとさっき運ばれてきた冷たい水をAの口から流し込んできた。
驚いて飲みきれなかった水は、俺の顎を伝う。


A「こぼしちゃ駄目だろう…」


そう言うと俺の唇を貪りながら溢した水を俺の身体に撫で付ける。
俺は、その冷たさに身体を震わせた。


智「ん、ふ…っ、け、警備に戻らなくて、いいんですか…」


震えがバレない様にと、俺は唇を貪られながら話す。


A「ふふ、今、震えただろう。強がるな…」

智「冷たいだけですよ…」


熱い舌を捩じ込まれる。
俺の歯列をなぞり、上顎を舌で擽る。
更には俺の舌の裏筋を舐め上げ、舌をしゃぶる様に吸いついてくる。

まるで俺の勃ってしまったものを愛撫するかの様なその舌への刺激が、俺の下半身を疼かせる。


智「っ、ふ…」

B「だから声を殺すなって…」


俺の下半身はいつの間にか晒されていた。
それをBが掴み、ゆるゆると擦る。


智「んん…っ、ふ、二人掛かりは、狡い…」

A「ひとりずつならいいのか?」

智「ん…っ、は」

B「今、二人相手にして一気に終わらせるか、今日と明日、2回に分けて相手するかどっちがいい?」

智「そっ、それは…」



ええと、どっちだ

一気に二人はキツイ

だけど明日も、とかそれもキツイ



てかそうなったら明日は抱かれるつもりで会わなきゃいけないのか?



いや違うだろ

おかしいぞこの選択肢



智「その選択…っ、おかしいでしょ…う…」

B「バレたか」

智「あっ、あ…っ、く」


ヤバい。
とうとう声が出ちまった。

急に俺の下半身が暖かいもので包まれた。
それと同時に卑猥な水音が響いてずるずると出し入れされているのが分かった。


智「んん…っ、だ、駄目だっ…て」

A「そうだ、その声が聞きたかったんだ」


尚も俺はいやらしい音を出して攻め立てられる。


智「んぅ、っ、あ…っ」

A「切ない顔をするんだな…。そんな顔見せられちゃ…」

B「膝が震えてるぞ。たまんねえよ…」


AとBは俺を執拗に貪った。

一体俺のどんな顔がコイツらを煽ったのかは知らないが、俺の身体中を舐め上げ吸い付き、ありとあらゆる所を大きな手で撫で回した。



やめろ…

力が入んねえよ…




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