
不透明な男
第11章 背徳
結局俺は、そこら辺で呑んではフラフラと何処かに泊まっていた、と言う事で話が纏まった。
潤「俺んちには泊まらなかったのに」
和「そりゃ潤くんちは危険でしょ」
雅「一応泊まっても大丈夫そうな所に行ってたんだね」
智「そうそう」
潤「そうそう、じゃねえし」
俺、無理矢理なんてしないよ?と潤は少し拗ねた。
智「分かってるよ。お前が優しい事くらい」
雅「お?」
智「だから泊まれなかったんだよ」
雅「…深いな」
あんた本当に意味分かってんの?と相葉ちゃんはニノにシバかれていた。
和「本当に大丈夫だったのそれ」
雅「友達なの?」
潤「ヘンな奴とかだったら、覚えてないだけで色んな事され…」
言い終わらないうちに潤の顔が青ざめた。
智「んもー、大丈夫だってば。俺にだって知り合いの一人や二人いたんだよ」
和「思い出したの?」
智「ちょっとはね」
潤「ヘンな奴じゃなくて?」
んもーしつこいな、俺の師匠みたいなもんだよと溜め息を吐きながら俺は話した。
雅「師匠?」
智「潤が俺の事を師匠だって言ったみたいに、俺にも師匠がいたんだよ」
和「そいつの所に泊まってたの?」
智「ん…?あ、ああ、まあ、ね。色々と教えてもらってたら帰んの面倒になっちゃって。毎日汗だくだったし」
潤「色々やって汗だく…?」
智「だからそこから離れて」
悪い岡田。使わせて貰ったぞ。
まあ、コイツらと会う事も無いだろうしいいよね?なんて心で謝った。
智「……なに?」
なんだか視線を感じた。
ニノが俺をじっと見ていた。
和「うん…」
俺を舐める様に見てくる。
智「な、なんだよ」
なんだ、あの目つき。
なんでそんなに不思議そうに、疑う様に、首を傾げながら見てくるんだ?
雅「ニノ?」
ほら、相葉ちゃんだって不思議がってるぞ。
