
不透明な男
第14章 終幕
いつの間にか衣類を剥ぎ取られ、写真を撮るには絶好だという時に、社長は席を外した。
社「シャワーをしてくるから、しっかり成瀬を温めておけ」
なんの儀式だかは知らないが予想通りだ。
やはりコイツらに任せて社長は席を外した。
社「但し温めるだけだぞ。決してイカせるんじゃない。ギリギリの所で耐えさせておけ」
その社長の注文に俺は身震いした。
良いトコロは社長が持っていく。
そんな話を8年前にも聞いた気がする。
智「ん、ん…っ、く」
俺を押さえ付け、身体を舐め回す。
二人で弄ぶ様に苛められては、力なんて何も出なかった。
智「んぁ、は…っ、ぁ」
Bは何やってんだよ。
早く変われ。
目をぎゅっと閉じて耐えながら思っていると、ふと、感じた事のある手の感触が広がった。
B「お前らは社長の準備をしてこい」
そっと目を開けると、俺に覆い被さるのはBに代わっていた。
B「バスローブとタオルと…、ドリンクも忘れるな」
二人に顎で指示をすると、俺の顔を見てニヤッと笑う。
智「おせえよ…」
B「悪い、タイミングが見つからなくてな」
俺に愛撫をするフリをしながら、小声で話す。
智「まだ、駄目なの?」
B「ああ、何かトラブルがあったらしい。それにここじゃ無理だ」
俺の首に舌を這わせながらBは言う。
B「一体何を飲まされてるんだよ。バカが…」
智「ん…、気付かなくて…」
急に静かになったらおかしいからと、Bはほんの少し、俺を触る。
智「ん、ぁ」
B「こんなに汗をかいて、可哀想に…」
智「…っく、う」
荒い呼吸を聞きながら、Bは心配そうに俺を見る。
B「大丈夫なのか?」
智「っ、だ、大丈夫じゃ、ねえ、よ…」
身体は熱を持ち、熱く火照っているのに何故だか俺は震えが止まらなかった。
ガタガタと震える俺を、Bは壁の向こうをチラッと見ると、優しく包んだ。
ぎゅっと抱き締めて、もう少しだから我慢しろよと、優しく俺に囁いた。
