不透明な男
第14章 終幕
智「っは、ぁ、だ、駄目だよ、やめ…」
脱力した俺の首筋に、唇を這わせる。
智「っん、ふ」
疼きを保ったままだった俺の身体に、温かい刺激を与える。
智「か、身体が、おかしくなってるんだ、よ、触らな…」
翔「貴方を助けると言ったでしょう?」
ビクビクと震える俺の肩を押さえ付け、翔は胸に舌を這わせる。
その熱い舌は、俺の突起に触れた。
智「あ…」
震える身体が恥ずかしかった。
その熱を欲して仕方が無いとでも言う程に、俺の身体は反応する。
智「っく、も、駄目なんだっ、て」
翔「大丈夫だから、僕に預けて」
はぁ、はぁと荒い呼吸が翔に聞こえてしまう。
熱の治まる事の無かった身体は、胸を吸われただけで既に限界だった。
智「翔くんに、そんな、の…っ」
翔にそんな事させる訳にいかない。
翔は真っ当な道を歩んで来たんだ。
俺が、邪魔をする訳にはいかないんだ。
智「あぁ…っ」
胸に舌を這わせながら、既に限界寸前の俺の前に触れる。
バスローブ1枚しか身に付けていなかった俺の前をはだけさせ、翔は直に俺を触る。
智「…っく、だ、駄目」
翔「我慢してたら、ずっと苦しいままですよ…」
俺の耳に唇を寄せて、翔は低い声を出した。
柔らかいトーンで、ゆっくりと俺の脳に伝えた。
翔「恥ずかしがらないで…」
その甘い声で、俺の理性を奪う。
智「あっ、あぁ…っ」
翔に優しく擦られた俺は、すぐに熱を吐いた。
恥ずかしいのだろうか。
それとも翔にこんな事をさせてしまったという罪悪感からなのだろうか。
また俺の目頭は、痛くなったんだ。