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翔のその問いにドキッとした。

ひとつ大きく跳ねた心臓は、次の瞬間止まったんじゃないかとさえ思った。


智「え…」

翔「どうして分からないの？」


俺が、翔を好き？


智「な、んで、そんな事…っ」

翔「俺は、分かってたよ」


低い声で冷静を装い、翔は動き続ける。


智「はぁっ、あ、翔くん、ま、待って…」

翔「嫌、だよ、待たない…っ」


冷静を装う翔だって、もう汗が滴り落ちている。
俺の身体にポタポタと汗を落とし、荒い息を吐いているんだ。


翔「早く認めて…」

智「んっ、んぅ」


俺を揺さぶり、俺を跳ねさせながら翔は答えを待つんだ。


翔「その疼きが、証拠でしょ…」

智「わっ、分かんないよ…っ、か、考えさせて」

翔「待たないよ、待ったら、貴方はまた」


動きを止めて俺を見つめるんだ。


翔「逃げてしまうでしょ…？」


そう言って、俺が口を開くのを待ってる筈なのに、俺の唇を塞ぐんだ。


智「ん、ふ…」

翔「この柔らかい唇も、熱い中も、震える舌だって…」

智「んん…」

翔「俺の事が好きだからでしょ…」


俺の舌を絡め、頭を撫でるんだ。
愛しそうに撫でながら、再びゆっくりと動き出す。
早く認めろと言わんばかりに、俺の震えを誘ってくる。


智「ん、ぅ、翔くん…」


あぁ、頭が痺れちゃってもう駄目だな。
何も考えられないや。


智「はぁ、ぁ…」


考えられないし、答えられないのに、どうして俺の腕は翔を絡めるんだろう。


智「翔くん…」


絡めた腕を離せないんだ。
それどころか、腕の力はどんどん増して行く。


翔「はぁ…っ、智くん…」


不器用に動く翔が、俺を限界へと導いていく。

熱の籠った身体は、もう耐えられないんだ。


智「う、ぁ…」


もう焦らすな。
苦しいんだよ。


智「翔くん…っ、も、駄目だよ…」


熱が籠りすぎて、おかしくなっちゃうよ。


智「胸が、きゅって、なるんだ。苦しいんだよ…」


俺を助けるって言っただろ。


智「早く、助けて…」


胸が熱い。
目の奥も熱い。

俺の奥から、訳の分からない熱いものが込み上げるんだ。

それが俺の胸を締め付けて、苦しくなるんだよ。



頼むよ、早く解放して。