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不透明な男

第15章 嘘




まだ言っていない事がある。



そんなの誰にだってあるんだろうけど、俺にもあるんだ。



どうした事か、俺は器用に忘れる事が出来た。

その想いに気付かないふりをして、俺は自分で自分を騙していたんだ。

それを思い出した今、やっぱり俺はまた隠すんだ。



それでも俺を綺麗だと、透明だとお前は言える?



俺は、嘘つきなんだよ?





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