
不透明な男
第4章 探す男
雅「でさ、倒れた時に怪我してたんでしょ?」
智「うん」
和「それ誰にやられたのよ?」
智「わかんないんだよねぇ」
雅「それも覚えてないの?」
智「そもそも何の怪我かもわかんないんだよ。自分でつけただけかも。」
和「自分でねえ…」
雅「大ちゃんの運動神経でも怪我なんてするかなぁ?」
和「んーでも、倒れた拍子にってのはあるかも。」
雅「背中の打撲は?」
和「それなんだよね~」
雅「やっぱ誰かに襲われた…?」
和「この人なら交わせるでしょ」
雅「複数人とかだったら分かんないじゃん。」
和「んあ?誰だよそんな卑怯な事する奴!俺がやっつけてやる!」
雅「だから例えばの話だって…」
智「に、ニノ、落ち着いて…」
んも~お前弱いのに呑み過ぎなんだよと相葉ちゃんがニノに水を出す。
智「あ、相葉ちゃんごめんね?他のお客さんもいるのに。」
雅「大丈夫だよ。だって張り付いとかないと大ちゃん困っちゃうでしょ?」
智「へ?」
雅「あ、でも、ちょっとごめんね。何かあったらすぐ呼んでよね!」
そう言うと相葉ちゃんは他のお客さんの元へ行ってしまった。
俺が困るってなんだろ?そう思いながら酔い潰れたニノの隣でちびちびと酒を呑んでいた。
だ、だめだ
俺が困るってそういう事か…
ニノは寝ちゃってるし…相葉ちゃん、助けて…
