テキストサイズ

不透明な男

第5章 思い出せない男


智「や、広い部屋がちょっと落ち着かないだけだよ」

翔「本当にそれだけ…?」


心配そうな表情を浮かべる翔に大丈夫だから、と一言残し松兄ぃの家に帰った。


寂しくて寝付けないなんて言うのは恥ずかしかった。
それに、もうひとつ理由があった。



あの夢…

気になる。



夢の内容ははっきりと思い出せないけど、俺の中にモヤモヤした感情が残る。

何かを思い出せそうなのに思い出せない。
それがもどかしくて、夢を見る度に目が覚めて眠れなくなっていたんだ。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ