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覇者の剣

第1章 謎の男

坂の道を学ランを着た二人の高校生が歩いていた。
鋭い目つきをした黒髪の少年と、もう一人はおっとりした感じの茶髪の少年。


「はあ…」


黒髪の少年が苛立ったようにため息をついた。


「…ったく、なんなんだよ、あいつは!」


そして後方をギッと睨んだ。


「やっぱり、基(もとい)も気付いてた?」


茶髪の少年も、チラチラ後方を気にしながら黒髪の少年・基に話しかける。


「ああ、学校出た時からずっとな…」


二人から二メートルほど離れたところに、黒いスーツを着た男がずっとこちらを見て立っていた。
男は基たちが校門を出た時からずっと尾行しているのだ。


「とっちめてやろうぜ、悟(さとる)」


基は右手の親指を男の方に向けた。


「でも強そうだよ」

「任せろ。オレの方が強い」


そう言って、基は男を睨み付けながらずんずんと男の方に歩いて行った。
悟は基の背後で様子を見守っている。


「おい、あんた…オレたちに何か用かよ」

「…」


男は無言のまま基を見下ろした。
顔は無表情だ。


「なんとか言えよ!」


イラッとして思わず怒鳴ると、


「…ザコが」


男は静かに口を開いた。


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