覇者の剣
第3章 記憶
「なぁ、颯汰…。今でも後悔してへんか? わいはこのまま須王颯汰として生きてええんか?」
武蔵は颯汰の魂に呼びかけた。
『ええよ。だってぼく、今めっちゃ幸せやもん。武蔵さんは、武蔵さんの思うままに生きてや』
そう颯汰の声が聴こえたような気がした。
不思議と心が落ち着く。
「そうか…おおきに。それならわいも頑張らんとな」
武蔵は気合いを入れるために、両手で両頬をパンッとはたいた。
「わいは諦めへんで、基! わいが力丸(りきまる)を目覚めさせたる!」
『力丸』とは600年前から共に戦ってきた仲間の名前だ。
力丸は確実に基の中にいる。
微かに力丸の《気》を感じるのだ。
「…ちゅうか、力丸もなんであないなめんどくさい男を選んだんや」
颯汰はおもむろに窓を開けて一階を見下ろした。
玄関にある今にも消えてしまいそうな電灯が、基の背中を照らしていた。
武蔵は颯汰の魂に呼びかけた。
『ええよ。だってぼく、今めっちゃ幸せやもん。武蔵さんは、武蔵さんの思うままに生きてや』
そう颯汰の声が聴こえたような気がした。
不思議と心が落ち着く。
「そうか…おおきに。それならわいも頑張らんとな」
武蔵は気合いを入れるために、両手で両頬をパンッとはたいた。
「わいは諦めへんで、基! わいが力丸(りきまる)を目覚めさせたる!」
『力丸』とは600年前から共に戦ってきた仲間の名前だ。
力丸は確実に基の中にいる。
微かに力丸の《気》を感じるのだ。
「…ちゅうか、力丸もなんであないなめんどくさい男を選んだんや」
颯汰はおもむろに窓を開けて一階を見下ろした。
玄関にある今にも消えてしまいそうな電灯が、基の背中を照らしていた。