覇者の剣
第4章 転校生
「ぐうっ…」
吉乃は呻き声を漏らすと、そのまま床に倒れこんだ。
「吉乃さんっ!」
悟が吉乃を抱き起こすと、吉乃はすでに気を失っていた。一方薫は息を整えながら、冷たい表情で悟を見下ろした。
「あなたに話があるの。ちょっと来てくれる?」
「えっ…でも吉乃さんを保健室に連れて行かないと…」
「先生! 吉乃さんが具合悪いそうなので、保健室まで連れて行ってくれますか?」
薫はこっちに向かって走ってきた男性教師に淡々と言い放った。
「なんだ、お前、転校生か? 何があった? どうして取っ組み合いの喧嘩なんか…」
「先生、彼女は具合が悪かったんです。私に寄りかかっていただけなんです。早く、保健室に連れて行ってくれますか」
薫は鋭い視線を男性教師に向けた。
「そ、そうか…。まあ、気を付けるんだぞ」
突き刺さるような視線に耐えられなくなった男性教師は、吉乃をおんぶして階段を降りて行く。
それを見届けると、
「あの祠まで、案内してくれる?」
薫は不適な笑みを浮かべた。
吉乃は呻き声を漏らすと、そのまま床に倒れこんだ。
「吉乃さんっ!」
悟が吉乃を抱き起こすと、吉乃はすでに気を失っていた。一方薫は息を整えながら、冷たい表情で悟を見下ろした。
「あなたに話があるの。ちょっと来てくれる?」
「えっ…でも吉乃さんを保健室に連れて行かないと…」
「先生! 吉乃さんが具合悪いそうなので、保健室まで連れて行ってくれますか?」
薫はこっちに向かって走ってきた男性教師に淡々と言い放った。
「なんだ、お前、転校生か? 何があった? どうして取っ組み合いの喧嘩なんか…」
「先生、彼女は具合が悪かったんです。私に寄りかかっていただけなんです。早く、保健室に連れて行ってくれますか」
薫は鋭い視線を男性教師に向けた。
「そ、そうか…。まあ、気を付けるんだぞ」
突き刺さるような視線に耐えられなくなった男性教師は、吉乃をおんぶして階段を降りて行く。
それを見届けると、
「あの祠まで、案内してくれる?」
薫は不適な笑みを浮かべた。