霧島さん
第2章 お久しぶりです、霧島さん
「一回、イッていいですよ…ッ俺も、霧島さんのナカ、キツくて限界です…ッ」
彼の息遣いも次第に荒くなってきて、私の腕を拘束していた手をベッドにつかせて動きを激しくする。
私も解放された腕を彼の首の後ろに巻きつけて、ギュッと力込めた。
「アッアッアッ…!!」
「はッ霧島さん…ッイッて…!」
ズン…ッ!!
「ーーーーーーーッ!!」
「ッ」
そして、彼のモノで深いところまで突かれた刹那、私の視界は真っ白になり、快楽へと落ちていった。
志月蛍も同時に達したらしく、私のお腹の上には白濁がかけられていた。
「はあ…ッは…ッ」
「ーーーすみません、ゴム、忘れてました…」
グッタリとした私の背中に手を回し、ぐいっと抱き起こした志月蛍は、落ち着かせるように私を抱きしめると、優しい手つきで背中を撫でてくれた。
ーーーなんだか、終わると妙に恥ずかしい。
部屋の中の熱気で窓が曇っているのもなんだかイヤらしく感じて、私は志月蛍の肩に顔を埋めた。
「ふはっ我に返った霧島さん」
「…煩いですよ」
「そんな可愛い霧島さんが好きです」
「……」
嘘の言葉なのに、やっぱりどきりとしてしまう。
どうして嘘をついているのかは聞かない。この男が私に聞かないように、私もこの男に深いところまで踏み込まない。
大体、一目惚れとか絶対あり得ないし、こんな天邪鬼な性格の私を好きになるはずがないんだ。