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End of summer~陽炎~

第2章 生け贄編

僕は夏が嫌いだ。なのに、名前に"夏"という字がつく。これほどまでに嫌な事はない。


前に一度だけ両親にどうして僕の名前は夏希って言うのって聞いたら、両親は「それはお前が夏の希望だからだよ」と答えた。僕には意味が分からず首を傾げるだけだったが、そんな僕を見て両親は微笑み

「いずれその意味を分かる時がお前にも分かるさ」

そう言って暫く僕の頭をポンポンと叩いてくれた。


確か、僕が7歳の頃の出来事だったと思う。

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