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End of summer~陽炎~

第2章 生け贄編

僕等が通うのは夏乃風中学校という所で、この学校名にも"夏"が入ってて、そのせいかあんまり好かない。


別に友達がいない訳ではない。


この学校の校庭には一本の大木がある。何もない校庭に唯一あるせいかとても目立っていて、この学校の特徴とも言えるだろう。


正直その大木にはいい噂があまりない。クラスメートの子が前に話していたのだけれど、『鬼桜』大木の名前で、その鬼桜に十年に一度夏乃風に通う女子生徒を生け贄に捧げなければならないとか。


そうしなければ、僕達の住むこの村の住人全員が命を落とすだとか何とかで他も何個か鬼桜の悪い噂を耳にしている。


僕がその噂を信じているかと言われるとぶっちゃけ信じていない。

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