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教団 アノニマス

第1章 罪と罰

キリストの子孫は、現在でも生きている。

あの少女がマグダラのマリアの生まれ変わりなら、私は、キリストの生まれ変わり。

いつか、明石教祖とキリストの子孫とが逢える日が来るかも知れない。

時代を超越した、壮大な奇跡とロマンが待ち受けている。

神によって、救われた教祖は、翌日から友人に土下座をしながら借金したお金で小さな

診療所を借りる事ができた。

この時、教祖は無職の上住所不定で保証人もいなかったのだが、不思議とトントン拍子に

お金を借りる事ができた。

そして、催眠療法と神霊治療を開始したのだ。

右手を患部に翳すだけで、どんな病気も治った。

霊障の患者も、かなりいたが。

[悪霊よ、出て行け。この人の身体から離れなさい]

患者の口から、驚きの言葉が出た。

❨神の子よ、我を哀れんで下さい❩

死霊が、患者の身体から出て行った。

すると、周りで見ていた者の中から、どよめきが起きた。

何故なら、患者から1人の霊体が上昇していく姿が、はっきりと見えたからだ。

悪霊から解放された患者は、元の健康体に戻った。

その噂を聞いた人々は大変驚き、集まった大勢の患者で診療所は賑わいを見せた。

診療所は患者でごった返したが、教祖は治療代を一切請求しなかった。

あくまでも、気持ちとして受け取っていただけである。

この事実が評判を呼び、いつしか新興宗教、教団アノニマスの創設に着手したのだった。


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