
教団 アノニマス
第1章 罪と罰
「佐村さんですか?」
黙って頷くと、後部座席のドアが開き乗り込んだ。
「貴方が、三上さんですか?」
三上が、頷いた。
「伊佐屋社長の自宅は、何処で?」
「池袋に、住んでいます」
「何故、社長が私に?」
「湯田さんの事件について、聞きたがっています」
「そうですか・・・」
そのまま佐村は、沈黙を保った。
社長も湯田を、懸念していたのだ。
途中、渋滞も無く暫くすると池袋の社長の自宅に到着した。
車は、ガレージの中に入っていった。
ベンツが所定の位置に停まると、三上と佐村が車から降りた。
目の前に、1つの扉がある。そこから、室内へと繋がっているようだ。
佐村が三上の後ろをついて行くと、直接地下室に通じる連絡路になっている。
三上が地下室のを開けると、佐村だけ中に入った。
地下室の中を見渡すと、かなり広い。
目の前にテーブルとソファがあり、此処で待つようにと三上から指示があった。
ソファに座り正面を見ると、高級オーディオ機器が設置されていた。
よく見れば、スピーカーはイギリス製のタンノイ、アンプはマッキントッシュ、いずれも百万円以上の代物だ。
高級品らしく、皆どっしりとしている。いかにも、重量感がありそうだ。
反対側の壁にはラックが置かれ、大量のCDが収められている。
これだけのハードとソフト、何千万円と掛かっている筈だ。
その時だった、突然ドアが開き初老の男性が入って来た。
注視したところ身体は小柄で、何故か歩く時に腰を振っている。
「あーら、佐村さん初めまして。伊佐屋豊と言います。急に呼び出してご免なさい」
社長はニコニコしながら、おねえ言葉を使っていた。
「興信所の、佐村と言います」
立ち上がって、一礼をした。
そこに、三上がトレイにコーヒー二つを載せてやって来た。
二人が座り、それぞれの前にコーヒーが置かれた。
三上が、そのまま戻って行くと。
「どうぞ」
右手をそっと出して、佐村に勧めた。
「頂きます」
佐村が一口コーヒーを啜ると、社長が傍から覗き込んだ。
視線を感じた佐村が苦笑すると、社長がニッコリ笑って。
「探偵さんて、可愛いいのね」
思わず、コーヒーを吹き出しそうになった。
「今日お呼びしたのは、湯田の事が聴きたいの。何があったのか教えて?」
黙って頷くと、後部座席のドアが開き乗り込んだ。
「貴方が、三上さんですか?」
三上が、頷いた。
「伊佐屋社長の自宅は、何処で?」
「池袋に、住んでいます」
「何故、社長が私に?」
「湯田さんの事件について、聞きたがっています」
「そうですか・・・」
そのまま佐村は、沈黙を保った。
社長も湯田を、懸念していたのだ。
途中、渋滞も無く暫くすると池袋の社長の自宅に到着した。
車は、ガレージの中に入っていった。
ベンツが所定の位置に停まると、三上と佐村が車から降りた。
目の前に、1つの扉がある。そこから、室内へと繋がっているようだ。
佐村が三上の後ろをついて行くと、直接地下室に通じる連絡路になっている。
三上が地下室のを開けると、佐村だけ中に入った。
地下室の中を見渡すと、かなり広い。
目の前にテーブルとソファがあり、此処で待つようにと三上から指示があった。
ソファに座り正面を見ると、高級オーディオ機器が設置されていた。
よく見れば、スピーカーはイギリス製のタンノイ、アンプはマッキントッシュ、いずれも百万円以上の代物だ。
高級品らしく、皆どっしりとしている。いかにも、重量感がありそうだ。
反対側の壁にはラックが置かれ、大量のCDが収められている。
これだけのハードとソフト、何千万円と掛かっている筈だ。
その時だった、突然ドアが開き初老の男性が入って来た。
注視したところ身体は小柄で、何故か歩く時に腰を振っている。
「あーら、佐村さん初めまして。伊佐屋豊と言います。急に呼び出してご免なさい」
社長はニコニコしながら、おねえ言葉を使っていた。
「興信所の、佐村と言います」
立ち上がって、一礼をした。
そこに、三上がトレイにコーヒー二つを載せてやって来た。
二人が座り、それぞれの前にコーヒーが置かれた。
三上が、そのまま戻って行くと。
「どうぞ」
右手をそっと出して、佐村に勧めた。
「頂きます」
佐村が一口コーヒーを啜ると、社長が傍から覗き込んだ。
視線を感じた佐村が苦笑すると、社長がニッコリ笑って。
「探偵さんて、可愛いいのね」
思わず、コーヒーを吹き出しそうになった。
「今日お呼びしたのは、湯田の事が聴きたいの。何があったのか教えて?」
