テキストサイズ

教団 アノニマス

第1章 罪と罰

[でも、聖書を読むだけで病気がなおったり、出会いがあったりと奇跡ばかり起きるんですよ!]

佐村も、ようやく納得したようだ。

[いつから、有給が欲しいんだ?]

[明日から、お願いします]

[今暇だからいいよ。行っておいでよ]

[ありがとうございます]

佐村がにっこり笑うと、美樹も笑った。

そして、美樹が奥の部屋に引き込むと突然、佐村が何かに気付いたようだ。

[美樹、ちょっと出掛けてくる!]

慌ててコートを羽織り、事務所を出て行った。

美樹は佐村の姿を見ながら、ニコニコッと笑った。


早速佐村は、愛留を見つけようと考えた。

まず原宿に行き、近辺を張って見る事にした。

早く連れ戻せば経費が浮く、更に相手は盛財閥の家族である事から、いつもより高い料金を請求できる。

この件は素早く片付けてしまおう、女子高生であれば原宿近辺をうろうろする位だろう。

すぐに発見できる、佐村がほくそ笑んだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ