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教団 アノニマス

第1章 罪と罰

流太がニヤリと笑い。

「良し、行くんだ!」

里沙が沈黙のまま車から降りると、マンションに向かった。 

エレベーターでマンションの最上階に上り、盛社長の部屋の前まで来るとドアノブに

手を掛けた。すると、少しひらいた。

里沙が土足のまま上がり込むと、既に社長夫婦は血まみれなって床に倒れている。

突然、隣りの部屋から宅配姿の男が出てきて、先に里沙がビストルを抜こうとした瞬間。

(ズキューン!)

実弾が、里沙の頭部を貫通した。そして床に倒れた。

社長夫婦、里沙の身体から流れ出た血液が、床を鮮血に染めた。

男は3人が即死である事を確認してから、落ち着き払って部屋を出た。

男の冷徹さは、尋常では無かった。

男がマンションから出ると、車が滑り込んできた。

運転手は、丸陳流太だった。

「ご苦労さん、全員始末したか?」

男が黙って頷くと、車は静かに発進した。



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