完璧少女の苦悩
第1章 そんな私
携帯小説または少女漫画かって、ツッコミを入れたくなった。
「カッ……カッコいい」
隣に座ってる女の子とか、その他色々なところからそんな声があがる。
みんなの視線の先には壇上であいさつをしてる«生徒会長»。
淡々と話すその人は……確かに、カッコいいかも。
ていうか、恐ろしいくらい整った顔立ちしてる。
でもさあ……話し方、ちょっと単調すぎない?
そのメトロノームのような正確なテンポに、眠くなって思わずふあ……とあくびをしてしまった。
『――生徒会長、長瀬紘斗』
そう締め括ると、涼やかな黒髪をフっと揺らしてステージから降りた。
そんな様子を、みんなボーっと見てる。