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完璧少女の苦悩

第2章 生徒会と、それから、私



私もお弁当を広げる。


「梓はいいよねぇ、頭良くて」

「ありがとう」

「でもなんで学級委員長引き受けなかったの?」


おはしを持った愛利が不思議そうに訪ねた。

いただきます、と手を合わせる。
なんで委員長引き受けなかったか、なんて……。


「私、めんどさいことは人に押し付ける主義なの」


昔からそうだ。ちょっとの頼まれ事ならいいんだけど、委員長とかの大役は何かと理由を付けて断って来た。

それでもイメージダウンだったり、悪口を言われたりすることはほとんどないから不思議である。


「まあ、いっか。でも私、……委員長になった七海さんって、ちょっと苦手だからさあ……」


ザワザワとしている教室では、私たちの会話を聞いている人なんて誰1人としていない。

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