テキストサイズ

ぜんぶ二人ではじめて

第9章 お泊まり会・1

向こう側まで手を繋いで泳いで……彩月ちゃんたちと合流。

潜って顔を水面に出した時、近くで遊んでいた男子の腕が私にぶつかりそうになった!

避けきれない!

とっさに目をつぶる。

パシッ!

!!!

見上げると、ヤスくんが、庇ってくれた。

「ゴメーン!」

と、一言。

「気をつけろよ。」

ヤスくんが言う。

距離が近くて……またドキドキする。

「大丈夫?」

ヤスくんが聞く。

「あ、ありがと。」

照れすぎて、まともに顔、見れなかった。

だって目の前にヤスくんがいるんだもん。

しかも上半身はだかだよ?!

プールだから当たり前だけど。

「良かった。」

そう言って優しく微笑んだ。

ドキン!!!

ピーーッ!

「女子、タイム測るから並んでー!」

先生に呼ばれ、私と彩月ちゃんはプールから出た。

ヤスくん、他の男子と遊び始めた。

「ヤスくん、七海ちゃんが可愛すぎてどうしたら良いか分からなくなっちゃった感じだね。」

と、彩月ちゃんが耳元で話した。

「えっ?そんなことないでしょ。」

「絶対そーだよ。ほら!チラチラ七海ちゃんのこと、見てるよ?」

そう言われたのでヤスくんの方を見ると、

目が合った。

かぁぁぁ……

ほんとに彩月ちゃんの言う通りかどうかは分からないけど、

ヤスくん、今朝も可愛いって言ってくれた。

ドキドキするけど、すごく嬉しい。

夏休みの予定、なーんもない。

ヤスくんに会いたいのに……

寂しいよぉぉぉ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ