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ぜんぶ二人ではじめて

第10章 ドキドキの夏休み

side 泰宏

まさかの海&キャンプ!

市川さんの水着姿が待ち遠しくて、ソワソワ……

「カッコいいねー。あなた、高校生?」

知らない茶髪美人が俺に話しかけてきた。

「はい。」

無視するのは悪いと思って、それだけ答えた。

「ちょっと、このヒモ、結んでくれない?」

目の前で、長い髪をかき分け、水着の首のヒモを結べと?

「ヤスくん!何逆ナンされてんの!早く来ないと市川さんの水着姿先に見ちゃうか……あ。」

そう言って、見とれてる昌樹。

あいつ!先に見たな?

俺は茶髪美人に一礼して、その場を去った。

「お前、先に見たな!」

「ごめん!ごめん!」

扉の向こうに目をやる。

めちゃくちゃ可愛い!!!

直視、しんどい……。

「市川さんらしいね。似合うよ。」

俺はドキドキする胸を頑張って抑えてた。

キャンプ場に近め、荷物預けた所に近め、海の家に近めのベストポジションを昌樹と陣取り、そこへ姫を案内する。

が!途中でまた知らない女に声をかけられた。

「あんたたち、カッコいいね!一緒に遊ばない?」

カッコいいと言われて嬉しくないはずがない。

振り向いて見ると、市川さんと彩月が遠い。

あ!ナンパされてる!

ん?でも、彩月が断った。

そんな光景を見ていて、俺は安心した。

「遊び相手なら他を当たってねー!」

昌樹が明るく断った。

「先に行って、浮き輪借りとく。お前、彩月と市川さん、よろしくな。」

「分かった!」

そう言って昌樹が走り出す。

俺も急いで浮き輪とパラソルを借りた。

パラソルをさして、ロングボードとイルカの浮き輪を置いておく。

用意して三人を待ってると、

「ヤスくん!」

昌樹が手を振る。

「案内ご苦労!」

彩月が言う。



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