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ぜんぶ二人ではじめて

第10章 ドキドキの夏休み

「怖いこととか嫌なこととか、全部、ヤスくんとのドキドキに変えられたら良いのに……」

めっちゃ可愛いッ!

どんな顔して言ってんの?

「もっと……ドキドキすれば変わるかな?」

聞いてみた。

「もっと……ドキドキさせて……」

俺は、その場に押し倒した。

「あっ……えっ……ヤスくん……」

ドキドキ……ドキドキ……

「可愛いよ……ドキドキする?」

「あっ……ドキドキ……する……」

見つめると手で顔を隠してしまった。

俺は、手をどかし、更に見つめた。

「ヤスくん……」

唇に視線を落とす。

親指で唇に触れる。

キスしたい……

「そーゆーこと言ってると、キスしちゃうよ?」

そう言って、俺は、おでこと頬にキスをした。

「ヤスくん……ダメ……恥ずかしいよぉ……」

首筋に舌を這わせた。

「やぁん!」

この声……そそる!

鎖骨にまで舌を這わせる。

時々、音を立てる。

胸の谷間に到達。

「……っ!ヤスくん……ッ!」

「市川さん……。すげぇドキドキするよ。でも……これ以上はやめとく。誘惑すんなよ。止まらなくなるだろ。俺、市川さんのことも自分の気持ちも大切にしたいんだよ。」

「ヤスくんとのドキドキ、ずっと続いてほしくて……ごめんなさい。」

「良いよ。嬉しかったし。」

「……」

「でも、本当にヤバいから……次は覚悟した上で言って?」

「ん……」

「抱き合うのだって、手を繋ぐのだって……俺は、すげぇドキドキしたよ?」

「私も!」

「それで今は良いじゃん。」

「うん!」

「俺の強い理性、誉めてね?普通だったら、あのままヤられてるからね?」

「あ……はい。ごめんなさい。」

あと一歩の勇気、持ち合わせてなかった……

ヤるわけないし。

あー……もったいないことをした。

でも、すげぇ嬉しかった!



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