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ぜんぶ二人ではじめて

第10章 ドキドキの夏休み

side 七海

彩月ちゃんと昌樹くんが帰ってきた!

彩月ちゃんの首に大人のマークがついていた!

大人になるともらえるみたい。

いつか私もヤスくんからもらえるかな?

ヤスくんが、見せたくないって言って、私を抱き寄せて隠した。

ドキンドキン……

昌樹くんが外に出るよと、話す。でも、ヤスくんは、先には進まないからって言った。

そのあと、昌樹くんが、告白しなかったの?と聞いて、

「もっとちゃんと状況が良い時じゃないとできん!」

って……

だから、

「待っててくれないか?」

って……

キュンキュン……胸が大騒ぎ。

「待ってる……」

頷きながらそう答えた。

そしたらヤスくん、頭をポンポンて撫でてくれた。

少し落ち着いてきて、朝ごはんにした。

ヤスくん……

好き。

玉子焼きにケチャップでハートを描いた。

好きって気持ちが溢れだしそう!

コテージの掃除の時、彩月ちゃんに、

「ベッドは一つしか使わなかったね。」

と言われて、

「あ!えっと……う、うん。」

なんて答えた。

昼間、彩月ちゃんと昌樹くんがカーテン閉めたコテージでは、夜の計画を立てていたんだって。

私たちをくっつけたいのも事実だけど、昌樹くんと二人きりになりたかったんだって。

朝ごはんの後片付けの時、彩月ちゃんに、

「昨夜、昌樹くんと……その……」

と、聞きずらそうにしていたら、言いたいことを悟ってくれて、めちゃくちゃ照れながら、

「とうとうしちゃったよ。」

と、教えてくれた。

「痛いって聞くけど……大丈夫だったの?」

でも、正直なんで痛いのかとか、詳しいことが分からない。

「確かにはじめは痛かったけど……でも、昌樹、優しかったから、……幸せだったよ。」

そう答えた彩月ちゃんがとってもキレイだった。

帰りの電車で、私と彩月ちゃんはすぐに眠ってしまった。

とても幸せな夢を見ながら……

地元の駅にたどり着いた。

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