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ぜんぶ二人ではじめて

第10章 ドキドキの夏休み

深澤家に来た!

「じいちゃん!ばあちゃん!こんにちは!」

「あれ?七海。もう来たの?」

「うんっ!早く畑行こう?」

「はいはい。」

畑にヤスくんがいたのは調査済み!

深澤家の畑とヤスくん家の畑は、隣同士。

「ヤスくん!おはよー。」

「あれ?市川さん。おはよ。明日からじゃなかったの?」

「今日にした!」

「そっか。」

会えれば良い。

少しでも話せれば良い。

とりあえず、畑仕事、頑張る!!!

日焼け対策もばっちりで、作業をする。

トラクターを操るじいちゃん。

耕した後にサクを作るばあちゃん。

私は、収穫。

すごい、茄子とキュウリとトマト!

桃もスイカもたくさん!

出荷もするから、形の良いもの悪いもので分ける。

コンテナいっぱいにする。

あちこちにコンテナが並ぶ。

私とばあちゃんで運ぶ。

三個運んだ時、ヤスくんも手伝ってくれて、スイスイ運んでくれた。

「ヤスくん、ありがとう。」

「そろそろ休憩にしたら?じいちゃんたち、休んでるよ。」

「あ!ほんとだ。」

じいちゃんたちはさっさと作業を終え、お茶を飲んでまったりしてる。

「まったくじいさんは!」

と、ばあちゃん。

でも、そういう言い方にも愛を感じる。

休憩中、外用に作った、テーブルと椅子でお茶を飲む。

木の陰で木漏れ日を感じながら、まったり。

ヤスくんは、あんまり座らず、私の前に立ってる。

いつもそうやって、日陰を作ってくれてたんだ。

「ヤスくん、今日は日焼け対策バッチリで来たよ。」

そう伝えたら、

「そっか。」

そう言って、そっと、座る。

本当だったんだ。

「今日は午後から夕立来るなー。」

「そうだね。」

「昼で切り上げるか。」

えー?もう少しヤスくんと居たいのに……

「深澤さん、お昼食べたらお邪魔しても良いですか?」

と、ヤスくん。

「あぁ。構わんよ。」

「ヤス!まだ手出してないのか?」

あっけらかんとヤスくんのじいちゃんが聞く。

「出してねーよ!てか聞くなよ!」

と、ヤスくん。

ヤスくんが照れながら困り果てる。

みんなで笑いながら、また作業に入る。

お昼食べて……

ヤスくんが来た。

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